1~5月の世界銅需給予測
チリ等で生産減少
19万トンの供給不足
国際銅研究会(ICSG)はこのほど、2019年1~5月の世界の銅需給予測をまとめた。銅地金生産量(二次スクラップ含む、977万4,000トン)から見掛け消費量(996万4,000トン)を差し引いた結果、19万トンの供給不足と算出した。供給不足幅は、前年同期の13万1,000トンから拡大した。
1~5月の鉱山生産量は828万1,000トンで、前年同期(834万7,000トン)比0.8%減少。チリでは鉱石の品位低下により3.0%減少、インドネシアは、主要2鉱山の生産が通常の水準に落ち着いたことから、55%減少した。一方、ペルーや豪州、中国、モンゴルでは生産量が増加した。稼働率は80.4%で、前年同期から0.9ポイント低下した。
銅地金生産量(二次スクラップ含む)は、前年同期(987万トン)に比べ1.0%減少。チリでは新たな環境規制に対応した一時的な操業停止が影響し、37%減少。インドは、前年に精錬所が閉鎖したことを受け対前年比で36%のマイナスとなった。一方、中国の増産で、全体の下げ幅は縮小した。
銅の見掛け消費量は、前年同期の1,000万1,000トンから0.4%の微減。中国は見掛け消費量が3.5%増加。一方、中国以外が3%のマイナスだった。インドや台湾ではプラスとなった一方、欧州連合(EU)や日本、米国でマイナスとなった。