(一社)日本アルミニウム協会が発表した2019年8月のアルミニウム圧延品の年間生産・出荷統計で、板と押出を合わせた生産数量・出荷数量はともに前年同月比で減少した。19か月ぶりに前年実績を上回った7月からマイナスに転じた。
板・押出の合計生産数量は13万5,299トンで、前年同月比6.7%減少。板類は同7.0%減の8万0,148トンで、10万トン台を割り込んだ。押出類は6.3%減の5万5,151トンで、6か月連続のマイナスとなった。
板・押出の合計出荷数量は13万9,071トンで、前年同月比6.5%減少。板類は7.4%減の8万2,949トン、押出類は5.1%減の5万6,122トンだった。板類・押出類ともに、プラスだった7月からマイナスに転じた。
板類の品目別出荷状況を見ると、缶材は5.3%減の3万2,191トン。DI(絞りしごき)缶が減少し、3か月ぶりにマイナスとなった。自動車向けは、乗用車パネル材を中心に需要が堅調に推移し、1.7%増の1万3,232トン。自動車向けは、19か月連続で前年実績を上回った。輸出は6.0%減の1万1,846トンで、7か月連続のマイナス。
押出類の出荷状況では、建設向けが前年同月比1.2%減の3万4,710トン。住宅着工の減少でサッシ・ドア向けが減少した。一方、ブロック塀からアルミフェンス塀への交換需要は継続した。自動車向けは、トラック・バス向けが回復基調にあるものの熱交換器向けが低迷し、7.1%減の9,793トンだった。
箔は、生産数量が前年同月比9.7%減の7,734トンで、7か月連続のマイナスとなった。出荷数量は6.7%減の8,337トン。出荷では、主要用途である電気機械器具向けが12.3%減の3,952トンで、前月に続いて2桁のマイナス。コンデンサ向けが大幅に減少したことが主因。ただ、減少幅は縮小傾向にあると同協会は説明した。食料品向けは、13.3%減の1,917トン。海外材の輸入増が引き続き出荷を押し下げ、10か月連続のマイナスとなった。