神戸製鋼所(山口貢社長)は、米国ケンタッキー州でアルミニウム押出・加工品の製造・販売会社、Kobelco Aluminum Products & Extrusions Inc.(KPEX)が正式開業した。このほど、開業を祝う式典が開かれた。
神戸製鋼は、2016年4月にKPEXを設立。北米自動車市場では、衝突安全規制や環境規制の強化などを背景に、軽量かつ高強度な素材のニーズが加速しており、バンパー材や骨格材でアルミ押出材の需要拡大を見据えた。KPEXは、2018年11月より溶解鋳造工程から最終工程である加工工程までの一貫生産を開始しており、更なる需要拡大を見据えて、全工程での能力増強を決定した。溶解炉、押出プレス機とも各1機を追加し、増強後は、溶解炉2機・押出プレス2機の体制で、月産体制は現状の約500トンから約1,000トンまで拡大していく計画。能力増強後の量産稼働は2021年を予定している。
祈念式典では、神戸製鋼アルミ・銅事業部門長の宮下幸正専務執行役員が挨拶。「北米における燃費規制に伴う自動車軽量化ニーズや衝突安全規制強化に引き続き対応することで、さらなる事業拡大を図り、自動車用アルミ押出部品メーカーとしての存在感を高めていきたい」と抱負を述べた。