国内光ケーブル需要見通し
通信・民需が低迷
出荷数量は18年度比4.5%減少
日本電線工業会は、2019年度国内光ケーブル需要見通しの改定値を発表した。出荷数量は、18年度比4.5%減の602万kmc(キロメートルコア)と予想。当初見込みから2万kmc・0.3%引き上げた。
部門別では、公共関連が前年度比プラス、公衆通信と一般民需がマイナスとした。公衆通信の予想出荷数量は、2.6%減の328万kmc。第5世代移動通信システム(5G)の商用化に向けた大手通信事業者の需要が出ているものの、全体を押し上げるだけのボリュームに欠けると同会は判断した。
公共関連は、9.6%増の24万kmcと予想。東京オリンピック関連や鉄道向け需要が堅調と同会はみる。
一般民需の予想出荷数量は、8.0%減の250万kmc。ケーブルテレビ関連の需要は続く一方、高精細度の4K・8K対応の需要がピークを越えることから、同会は前年度実績を21万8,000kmc下回るとの見方を示した。
23年度中期見通し
日本電線工業会が同時に発表した中期光ケーブル需要見通しで、2023年度の出荷数量は18年度比8.2%減の575万kmcと予想した。19年度から23年度の平均伸び率はマイナス1.1%とした。
中期見通しでは、公共関連が18年度比9.6%増加、公衆通信は6.8%減少、一般民需は12.8%減少と予想した。プラスと予想する公共関連は、東京オリンピック関連需要が終わった後も、鉄道や高速道路の需要継続と想定した。
公衆通信について、同会は、5Gやモノのインターネット(IoT)関連の需要継続が見込まれるものの、新規設備投資の伸びは期待できないと推定した。
一般民需は、データセンター関連需要が期待される一方、ケーブルテレビ関連需要は一段落すると予想した。