住友電気工業(井上治社長)は、汎用ポジティブM級チップブレーカGU型ブレーカを開発し、このほど発売した。
製品特長は主に3点。まず、広い切りくずポケットを特徴としたチップブレーカの形状設計を採用。幅広い切削条件で切りくず処理性を向上させた。切削加工時の切りくずの絡まりを防ぎ、安定加工につながると同社は強調。合金鋼に加え、炭素鋼やステンレス鋼などの様々な被削材に適用可能としている。
また、切りくずを流しながら制御するチップブレーカの形状設計により、切削抵抗を低減し、びびりの抑制に成功した。様々な用途・条件下で、加工負荷を低減し、安定加工を実現すると同社は説明する。
さらに、切れ味と強度に優れる二段すくい形状により、耐欠損性を向上させた。これにより工具の交換頻度を減らし、加工コストの低減にも寄与するとしている。
機械部品の加工では、安定化・コストの低減を実現するために、切削工具の汎用性や長寿命化のニーズが高まっていると同社は指摘。顧客の要望に応え、旋削加工において軽切削~中切削まで幅広い用途に適用でき、切削加工時に突発的なトラブルを起こさずかつ長寿命化を実現する汎用ポジティブM級チップブレーカの開発につなげた。
年間販売計画は、初年度が1億2、000万円、3年後は4億円と設定した。