田中貴金属工業(田苗明社長)は、2019年1月から9月の資産用金地金、プラチナ地金の販売量と買取量をまとめた。
田中貴金属によると、国内の金価格は7月に1グラム5,000円の大台を超えて以降上昇を続け、期間内平均金価格は前年同期から258円/g上昇した。
期間内最高値は9月5日と25日の5,325円で、1980年以降約40年ぶりの高値を更新。それに伴い買取量は前年同期から2倍以上となった。
販売量は前年同期間から減少しているものの、9月は買取量を上回った。9月の販売量増加は消費増税前の駆け込み需要も要因としてあるものの、7月からの金価格上昇にも関わらず一定の販売量を保ち続けたことは、金による資産形成の認知が高まっていることがうかがえる同社は分析した。
1~9月の国内プラチナ平均価格は1グラム3,073円で、前年同期から183円下落した。6月には、国内プラチナ価格の期間内最安値をつけた後、上昇に転換。9月5日には期間内最高値となる3,438円をつけた。プラチナ価格の低迷が長期間続いてきたため、1年半ぶりの価格レベルへと上昇に転じたことで、消費増税前の需要とともに、資産としてのプラチナへの期待から販売量が増加したと同社はみる。