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9月銅市況動向 JOGMEC

9月銅市況動向
米国による対中追加関税で軟調も
後半は5,700ドル台で推移

独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)がまとめた2019年9月の銅市況動向は、米中貿易摩擦の動向に左右される形でロンドン金属取引所(LME)銅相場は、月初は軟調、その後上昇に転じた。

月初は、5,610.5ドルで開始。米国による中国への追加関税発動措置の発動を受けて、前月30日から下落に転じていた銅相場は、3日に5,537.0ドルにまで下落した。その後は、逃亡犯罪人条例改正案に対する抗議デモで混乱していた香港で、4日に香港政府による同条例改正案撤廃の発表を受けて、情勢の改善への期待値が高まり世界的に株価が上昇したことや、米中両国による閣僚級貿易協議の10月初旬の再開合意によって上昇基調に転じ、5日には5,785.0ドルにまで上昇した。

中旬は、米中貿易摩擦により小幅に推移したものの、米トランプ大統領が10月1日に予定していた中国製品に対する関税引き上げを2週間延長したことが好感され、16日には5,877.0ドルにまで上昇した。

中国8月鉱工業生産の伸びが前月に続き鈍化し、17年半ぶりの低水準となったことで中国需要の弱さが懸念され、銅相場は17日に5,762.0ドルに下落。後半は5,740ドル前後で推移し、5,728ドルで月をまたいだ。LME銅在庫は、月初の33万5,850トンから減少が続き、月末は25万8,775トンの水準に低下した。特に、アジア地域の指定倉庫での在庫減少が大きかった。

関連情報では、インドネシアエネルギー鉱物資源省が、PTフリーポートインドネシア(PTFI)に対し、2020年3月までの銅精鉱輸出割り当てを20万トンから70万トンにまで引き上げを許可と13日に報じられた。また、現地27日の報道では、チリのLas Bambas銅鉱山で、精鉱輸送トラックの通行による環境汚染に対する抗議等で、地域住民による道路封鎖が再発した。

日刊金属

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