UACJ(石原美幸社長)と日立製作所(東原敏昭社長)はこのほど、高機能アルミニウムの研究開発の促進に向け、本格的に協創を開始すると発表した。
コンピュータ解析により新材料や代替材料を効率的に探索するマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用する。
UACJは、将来的なアルミニウム製造プロセスの最適化に向け、MIを適用した日立の材料開発ソリューションを導入。人工知能(AI)など最先端のITを活用した高機能アルミニウムの研究開発のさらなる促進を目指す。日立は、今回の協創により得られる、さまざまなデータ活用から発生する現場の課題やニーズ、ノウハウをもとに、ソリューション機能のさらなる強化・拡充を図る。
協創の第一弾として、UACJは、日立の協力で、熱処理工程における強度と成形性の制御方法を対象とした検討を進めるなど、軽量かつ硬質なアルミニウムの開発を行う。
UACJと日立は、2019年2月から、AIによる開発リードタイムの削減など効率的な材料開発に向け、MI活用のための共同検証を進めてきました。検証では、アルミニウムの合金成分および製造プロセスの設計にAIを活用することにより、これまでに把握できていなかった新たな設計指針の発見や、繰り返し必要となるラボでの実験回数の半減につながるなど、高品質かつ効率的な材料開発が可能であることが確認された。これを受け、両社は、さらなる協創を決定した。