日本軽金属ホールディングスの2020年3月期第2四半期(2019年4月1日~同年9月30日)の連結業績は、売上高は前年同期比5.6%減の2315億8500万円、営業利益は同17.4%減の117億1800万円、経常利益は同21.9%減の114億6200万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同24.2%減の76億8100万円の減収減益となった。
セグメント別の業績は次の通り。
アルミナ・化成品、地金:アルミナ・化成品部門は、化学品関連で凝集剤や有機塩化物の販売が増加したが、主力の水酸化アルミニウムおよびアルミナ関連製品において耐火物や半導体関連での需要減少により、部門全体の売上高は前年同期を下回った。採算面では商品の高付加価値化が進展したことに加え、原料価格の高騰が一段落したこともあり、前年同期に比べ増益となった。地金部門は、主力の自動車向け二次合金分野において、国内、海外ともに自動車需要が減少したことに加え、中国製の汎用合金流入の影響もあり、販売量は前年同期を下回り、採算面でも前年同期に比べ減益となった。以上の結果、第2四半期連結累計期間のアルミナ・化成品、地金セグメントの売上高は前年同期の599億8200万円に比べ71 億5200万円(11.9%)減の528億3000万円となったが、営業利益は前年同期の56億800万円から6億8900万円(12.3%)増の62億9700万円となった。
板、押出製品:板製品部門は、半導体・液晶製造装置向け厚板や環境対応車向け部材、パソコン筐体向け部材の販売量が減少したことに加え、アルミニウム地金価格を反映した販売価格下落の影響もあり、売上高は前年同期を下回り、採算面でも前年同期に比べ減益となった。押出製品部門は、半導体製造装置向けや自動車関連の販売量の減少に加えアルミニウム地金価格を反映した販売価格下落の影響もあり、売上高は前年同期を下回り、採算面でも前年同期に比べ減益となった。以上の結果、第2四半期連結累計期間の板、押出製品セグメントの売上高は前年同期の525億1000万円に比べ20億2600万円(3.9%)減の504億8400万円、営業利益は前年同期の36億3800万円から24億5000万円(67.3%)減の11億8800万円となった。,/p>
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加工製品、関連事業:輸送関連部門は、トラック架装事業はウィングルーフ車の販売台数が減少したものの、小型トラック向けが排ガス規制に伴う駆け込み需要の影響で増加したことにより、売上高は前年同期並みとなった。採算面では、生産性向上の効果に加え材料価格の下落などにより前年同期と比べて増益。パネルシステム部門は、冷凍・冷蔵分野では食品加工工場向け・低温流通倉庫向けをはじめ好調が続き、クリーンルーム分野においても医療・医薬関連物件での受注増加により好調であったものの、建設業界での部品不足による工期遅れの影響を受けたことなどにより、売上高は前年同期を下回った。以上の結果、第2四半期連結累計期間の加工製品、関連事業セグメントの売上高は前年同期の863億3800万円に比べ31億6400万円(3.7%)減の831億7400万円、営業利益は前年同期の46億700円から2億3400万円(5.1%)減の43億7300万円となった。
箔、粉末製品:箔部門は、医薬向け加工箔については前年同期比で販売が増加、リチウムイオン電池外装用箔や正極材用箔はスマートフォンやパソコン向けの減販を車載向けの増販で補うことで前年同期並みの販売となったが、主力のコンデンサ用箔の販売の減少により、箔部門全体の売上高は前年同期を下回った。パウダー・ペースト部門は、ペースト製品は主力の自動車塗料向けの販売低迷が続いたものの、グラビア印刷用などの高付加価値インキ商品の販売が堅調に推移したことにより、前年同期並みの販売量となった。粉末製品は放熱用途の電子材アルミパウダーや窒化アルミニウムがともに前年同期比で減販となった。 ソーラー部門は、太陽電池用バックシートは中国政府の太陽光発電設備に関する支援策見直しの影響で販売量が減少したことに加え、価格競争の激化により減販となり、太陽電池用機能性インキにおいても減販となった。以上の結果、第2四半期連結累計期間の箔、粉末製品セグメントの売上高は前年同期の465億600万円に比べ14億900万円(3.0%)減の450億 9700万円、営業利益は前年同期の19億2100万円から4億1500万円(21.6%)減の15億600万円となった。
通期業績については、売上高は前期比6.1%減の4700億円、営業利益は同16.8%減の250億円、経常利益は同22.8%減の240億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同24.6%減の155億円を見込んでいる。