三菱マテリアルの2020年3月期第2四半期2020年3月期第2四半期(2019年3月~2019年9月)の業績は、売上高は前年同期比12.5%減の7,484億円、営業利益は同38.5%減の169億7,800万円、経常利益は同17.6%減の272億4,200万円、四半期純利益は同69.6%減の45億1,100万円だった。なお、連結子会社のユニバーサル製缶が独占禁止法関連損失として104億2,300万円の特別損失を計上している。
期間の世界経済はアジア地域において、中国の景気減速が続いたほか、タイでも景気が減速傾向にあった。一方、インドネシアでは景気に緩やかな回復が見られた。また、米国経済においても着実な回復が続いた。
日本にあっては雇用・所得環境が改善傾向にあったが、輸出や鉱工業生産に伸び悩みが見られた。事業環境としては、自動車や半導体関連需要が減少したことに加え銅価格の下落や国内におけるセメント需要減少の影響があった。
セグメント毎にみると、高機能製品では、売上高が9.7%減の2,622億円、営業利益が87.5%減の9億円、経常利益は76.4%減の19億円。自動車向け製品、半導体関連製品の販売が減少したことで銅加工品は減収減益。機能材料、電子デバイス製品の販売が減少したことに加え、多結晶シリコン製品の製造コスト高騰により電子材料も減収減益。飲料用通常缶、ボトル缶、また圧延加工品である自動車向け押出製品、熱交板材などの販売が減少したことでアルミ製品も減収減益。
加工事業では、売上高が10.4%減の781億円、営業利益が39.9%減の59億円、経常利益が44.5%減の52億円。中国をはじめアジア地域で販売が減少したことで超硬製品は減収減益。主要製品である焼結部品の販売が減少したものの出荷費用の減少で焼結製品等の損失は縮小した。
金属事業では売上高が18.2%減の3,165億円、営業利益が36.6%増の56億円、経常利益が67.8%増の137億円。銅価格の下落に加え鉱石の銅品位低下による減産があったものの、精錬コストの減少により銅地金では減収増益。減量中の含有量が減少したことで減産となり、金およびその他の金属では減収減益。
セメント事業では、売上高が3.2%減の1,194億円、営業利益が20.5%減の65億円、経常利益が12.1%減の79億円。国内では東京五輪関連や新名神高速関連の工事需要が減少し販売量が減少して減収減益。海外では、米国で生コンの販売量が増加したものの原材料費や人件費等の操業コストが増加、豪州では販売量が減少したものの、石炭の販売価格が下落、結果として増収減益。
その他の事業では、売上高が1.5%減の840億円、営業利益が8.4%減の24億円、経常利益が11.9%増の32億円。原子力関連の販売量が増加したことでエネルギー関連は増収増益。環境リサイクルは、家電リサイクル、焼却飛灰処理量は増加したが、有価物売却単価の下落や操業コストの増加で増収減益となった。