DOWAホールディングス(関口明社長)の2020年3月期第2四半期(2019年4月1日~9月30日)連結業績は、売上高は前年同期比4.0%増の2307億8,200万円、営業利益は同18.3%増の110億7,800万円、経常利益は同3.1%減の124億5,300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同10.9%減の79億2,400万円となった。
セグメント別の業績は次の通り。
【環境・リサイクル部門】廃棄物処理事業は、廃棄物の焼却処理量及び溶融・再資源化の処理量がともに増加した。土壌浄化事業は、受注が増加したものの利益は減少。リサイクル事業は、家電リサイクルの処理量が増加した。海外事業は、廃棄物の処理量が減少。これらの結果、同部門の売上高は前年同期比4.4%増の535億1,700万円、営業利益は同22.5%増の34億5,300万円、経常利益は持分法適用会社が減益となったことなどにより同1.2%減の31億9,200万円となった。
【製錬部門】貴金属銅事業は、銅の国際価格下落に加えて、銅やすずの生産量が減少した。PGM(白金族)事業は、使用済み自動車排ガス浄化触媒からの金属回収量が増加。亜鉛事業は、亜鉛及びインジウムの国際価格下落や電力単価上昇の影響を受けたものの、亜鉛のたな卸資産の簿価切下額による損失幅は縮小した。これらの結果、同部門の売上高は前年同期比1.4%減の1,078億0,800万円、営業利益は同1,974.2%増の34億0,900万円、経常利益は持分法適用会社が減益となったことなどにより同72.8%増の46億8,200万円となった。
【電子材料部門】半導体事業は、スマートフォン向けLEDの需要が低調に推移した。電子材料事業は、太陽光パネル向け銀粉の中国市場向け需要が上向いた。機能材料事業は、顧客での在庫調整によりアーカイブ用データテープ向け磁性粉の需要が減少。新規製品については、導電性アトマイズ粉や半導体接合材料などの特性向上と量産化に注力し、研究開発費が増加した。これらの結果に加え、銀地金代を含む銀粉の取引が増加したことなどにより、同部門の売上高は前年同期比31.5 %増の437億8,500万円となった。営業利益は同58.8%減の6億6,100万円、経常利益は同43.8%減の12億2,600万円となった。
【金属加工部門】伸銅品事業は、自動車向けの需要が後退し、スマートフォン向けの需要は減少が継続した。めっき事業は、自動車の電装化に伴う需要を取り込んだ。回路基板事業は、産業機械向けの需要は減少したものの、鉄道向けや自動車向けへの拡販を進めた。これらの結果、同部門の売上高は前年同期比9.8%減の415億0,100万円、営業利益は同20.8%減の24億5,500万円、経常利益は同21.8%減の25億1,400万円となった。
【熱処理部門】熱処理事業は、中国やインドにおける自動車生産台数が減少した影響により、受託加工数量が減少した。また、設備増強に伴って減価償却費が増加。工業炉事業は、新規設備の受注が軟調に推移し、設備メンテナンスの受注は減少した。これらの結果、同部門の売上高は前年同期比2.7%増の140億2,400万円、営業利益は同50.6%減の6億0,100万円、経常利益は同56.3%減の5億5,900万円となった。
【その他部門】その他部門では、売上高は前年同期比22.6%増の57億5,600万円、営業利益は同63.0%増の3億0,800万円、経常利益は同60.6%増の3億3,000万円となった。
通期業績については、売上高は前期比6.0%増の4,800億円、営業利益は同31.2%増の245億円、経常利益は同23.4%増の300億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同33.5%増の200億円を予想している。