三菱伸銅(堀和雅社長)は、黄銅棒供給大手のキッツメタルワークスとエコブラスシリーズのライセンス契約を締結した、と発表した。
同シリーズは鉛を添加することなく快削性を向上させた鉛フリー快削黄銅。今回、同シリーズ関連特許の使用をキッツメタルワークスに許諾する契約を締結した。対象特許には、従来のエコブラスに加え、量産準備が整った高耐食エコブラス(ECO-CR)と開発中の高強度エコブラスを含む。
エコブラスシリーズは日本産業規格(JIS)、欧州EN規格及び米国ASTM規格に登録されているグローバル材料。エコブラスは欧州ではWieland社が、米国ではChase Brass社が供給している。世界累計販売量は今年5月に30万トンに達し、延べ約9,000トンの鉛量削減により、環境に与える負荷の軽減に貢献している。
今後の国内における環境規制強化に伴う鉛フリー快削黄銅の需要拡大に備えて日本国内では同社とキッツメタルワークスがエコブラスシリーズを生産し、それぞれの販売先への供給を通じて市場に幅広く流通させていく考えだ。