一般社団法人日本アルミニウム協会(JAA)は、このほど、2019年10月のアルミニウム圧延品の生産出荷実績を公表した。これによると、板類の生産は9万3,612トン、前年同月比11.7%減となった。出荷は9万4,810トン、同12.6%減。生産出荷とも3か月連続のマイナスで半導体製造装置を中心とした機械類、箔地の減少が継続したほか、自動車は前年が高水準だったこともあり21か月ぶりに前年同月比マイナスとなった。板類の主な分野を出荷量で見ると、缶材が3万3,289トン、前年同月比0.2%減で、消費税増税の影響は見られず前年なみ。自動車が1万6,426トン、同3.8%減で、前年が高水準であったこと、熱交換器向けが低調だったことによってマイナスとなった。輸出が1万2,008トン、同36.3%減で、9か月連続のマイナスとなった。
押出類の生産は6万7,913トン、前年同月比4.5%減、出荷が6万9,359トン、同2.6%減。生産、出荷とも2か月ぶりのマイナス。自動車、内外装はプラスだったが最大用途であるサッシのマイナスが影響した。主な分野を出荷量で見ると、建設が4万3,126トン、前年同月比0.8%減。防火用アルミフェンス需要は伸びているが住宅着工戸数の減少で全体としてマイナスとなった。9月の住宅着工戸数は7万7,915戸、同4.9%減。建築着工床面積は6,412平方メートル、同1.0%減であった。自動車が1万2,033トン、同0.5%増。前年の数字が比較的低かったこともありプラスとなった。
板類と押出類の合計は、生産が16万1,525トン、前年同月比8.8%減、出荷が16万4,169トン、同8.6%減となった。
はくは、生産が9,803トン、前年同月比12.3%減、出荷が9,832トン、同8.6%減。生産、出荷ともに9か月連続のマイナス。食料品、コンデンサの減少が継続、ともに12か月連続のマイナスとなっている。主な分野を出荷量で見ると、電気機械器具が4,334トン、前年同月比12.3%減。うち、コンデンサ向けが同34.6%減と減少が続いたことが影響した。食料品は2,371トン、同11.0%減。海外材の流入が続き12か月連続のマイナスになった。