アイシン精機は、AI技術の開発体制の強化をねらい、2020年5月に福岡市に九州開発センター博多ラボを新設新設する、と発表した。
現在100年に一度の大変革期を迎える自動車業界では、技術トレンドであるCASEへの対応に向け、IT企業も参入した熾烈な開発競争が繰り広げられている。同社は、CASE対応に不可欠なAI技術の開発体制を強化するため、優秀な人材の確保と開発環境の向上がねらい。
同社は、2014年に画像認識や空間認識、車両制御などの要素技術開発を行う目的で、北九州学術研究都市技術開発交流センター内に九州開発センターを設立した。その後、2015年に東京都港区に台場開発センターを開設し、AIによるアルゴリズム開発とそれを実現するハードウェアの開発を行ってきた。
今回新たに設置する九州開発センター博多ラボでは、AIを活用した画像解析により車両の周辺監視や乗員状態推定を行うソフトウェアの開発を行う。一方、既存の九州開発センターでは、光や電波で物体検知を行うセンサーをはじめとしたハードウェアの要素技術開発や実車実験ができる環境を活かし、実車を使った評価試験を行う。