関西電線販売業協同組合・西日本電線工業会協同組合
樋口コンプライアンス法律事務所代表弁護士樋口眞人氏の講演会
西日本電線工業協同組合と関西電線販売業協同組合は共同で10日、ホテル阪急インターナショナルで樋口コンプライアンス法律事務所の代表弁護士樋口眞人樋口眞人氏を講師に招いて講演会を開催した。講演に先立ち西日本電線工業協同組合の谷口直純理事長(太陽ケーブルテック社長)が、「年末の忙しいなか多数の組合員各社に集まっていただいたことに感謝する。本日の講師を務めていただく樋口眞人先生は大阪府警察本部長を務められる、など豊富な経験を持つ弁護士。企業のコンプライアンスやリスクマネジメントについてしっかりと学びたい」とあいさつした。
樋口眞人弁護士は大阪府布施市(現・東大阪市)の出身。東京大学文科第Ⅰ類に入学、在学中に司法試験二次試験に合格。東京大学法学部卒業、警察庁人事課に入庁、徳島県警察捜査二課や警視庁捜査二課で活躍。その後は、警視庁本富士警察署長、青森県警察警務部長、熊本県警察本部長、福岡県警察本部長、大阪府警察本部長を歴任。平成28年に警察庁を退職。同年弁護士登録し現在に至る。
この日は「時代の要請に応えるコンプライアンス」と題して講演。捜査二課を歩んできた経験から、知能犯罪、公務員の贈収賄事件、公職選挙法違反、会社、企業、団体における背任、横領事件など実例を挙げて、今の時代の状況に相応しいコンプライアンスの在り方を解りやすく解説した。また、人事課監察官や警察本部長として警察内部の不祥事に対応してきた経験を踏まえ、リスクマネジメントの要点を講義した。後半では、福岡県警察本部長時代の五代目工藤会対策に取り組んでいた時、「この対策は引き分けでは終われない。警察にとっても、社会にとっても『正念場』。これまでの経験、知識を総動員して現場の執行力を強化し行使する」と決意表明。工藤会に壊滅的打撃を与えたエピソードを披露し、いざという時のトップマネジメントの在り方を示した。
その後開かれた懇親会の冒頭、谷口理事長が樋口弁護士への謝辞を述べるとともに厳しい世界情勢のなか迎える令和2年が主催両組合にとって良い年をなることを願って乾杯し、和やかに懇親の時を過ごした。