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1~6月世界鉛・亜鉛需給

1~6月世界鉛・亜鉛需給
鉛・亜鉛とも供給不足拡大続く
国際鉛・亜鉛研究会
国際鉛・亜鉛研究会(ILZSG)がこのほどまとめた2019年1~6月の鉛・亜鉛の世界需給動向によると、鉛は6万5,000トン、亜鉛は13万4,000トンの供給不足となった。地金生産量(二次スクラップを含む)は鉛が前年同期に比べ微増、亜鉛は減少。消費量は鉛と亜鉛で増加し、供給不足幅は1~5月期と前年同期から拡大した。
<鉛>1~6月の鉱山生産量は229万6,000トンで、前年同期比0.9%増加した。中国で減産が続いた一方、欧州、インド、ペルーなどで増産だった。
地金生産量(二次スクラップを含む)は574万トンで、前年同期比1.8%増加。中国やインドで生産量が伸びた。一方、日本の生産量は前年同期の実績を下回ったとILZSGは指摘した。
地金消費量は、前年比2.3%増の580万5,000トン。中国、インドといった新興国・地域で引き続き堅調に伸びた。一方、日本は前年同期比2.7%、米国は5.6%減少した。
地金生産量から地金消費量を差し引いた6万5,000トンの供給不足幅は、前年同期の3万7,000トンから2万8,000トン拡大した。
<亜鉛>1~6月の鉱山生産量は635万5,000トンで、前年同期比1.9%増加した。豪州やナミビア、南アフリカ、スウェーデンで増加。一方、中国やインド、ペルー、米国で減産だった。
地金生産量(二次スクラップを含む)は651万3,000トンで、前年同期比0.4%増加。中国が増産に転じたほかメキシコやペルーも増えた。一方、カナダ、インド、ロシアで減少し、全体では微増となった。
地金消費量は664万7,000トンで、前年同期比0.2%増加。南アフリカや米国などで消費が増加した一方、欧州が減少し、差し引き微増だった。
地金生産量から地金消費量を差し引いた13万4,000トンの供給不足幅は、前年同期の9万トンから4万4,000トン拡大した。