第2四半期決算
神鋼商事
神鋼商事の2020年3月期第2四半期の業績は、売上高は前年同期比4.9%増の4,847億7,400万円、営業利益は同0.5%増の35億8,400万円、経常利益は同13.5%減の33億8,800万円、四半期純利益は同41.2%減の17億2,400万円だった。
米国経済は堅調に推移したものの、米中貿易摩擦に端を発した中国経済の減速など、先行きの不透明感が高まった。国内では雇用、所得環境が着実に改善しているが、輸出や設備投資に弱さが見られる。穏やかな回復基調にあるものの伸びは鈍化傾向にある。
こうした環境下、米国線材二次加工拠点のGrand Blanc Processing, L.L.C.をはじめ、中国のアルミコイルセンター蘇州神商金属有限公司で設備を増強。連結子会社のコベルコ筒中トレーディングと中山金属を合併、神鋼商事メタルズとして営業を開始した。また、全社的な取り組みとして、コーポレートガバナンスを強化するため、リスク管理協議会をリスクマネジメント委員会と改名、経営審議会の諮問機関と位置づけ、さらにESG活動の推進を目的にCSR基本方針・行動計画を策定しCSR委員会を設置した。
セグメント別で見ると、鉄鋼セグメントでは、鋼板製品が国内向けで取扱量、価格ともに上昇。輸出向けは取扱量が横ばい、価格は下落した。セグメントの売上高は、6.7%増の1,643億0,300万円。セグメント利益は32.5%減16億1,000万円。
鉄鋼原料セグメントでは、輸入鉄鋼原料が取扱量、価格とも上昇。冷鉄源、チタン原料は取扱量が増加、合金鉄は取扱量が横ばい、価格は減少。セグメントの売上高は11.3%増の1,594億1,200万円。セグメント利益は0.6%減の6億2,000万円。
非鉄金属セグメントでは、銅製品の空調用銅管の取扱量が堅調に推移。端子コネクタや半導体向け銅板条の取扱量は減少。自動車向けアルミ板条の取扱量は増加。鉄道車両向け、空調向けアルミ押出材地金は取扱量が減少。アルミ地金、アルミ再生塊は取扱量が減少。セグメントの売上高は、7.8%減の1,048億0,100万円。セグメント利益は30.4%減の6億5,600万円。
機械情報セグメントでは、ゴムタイヤ機械、産業用ブレーキ等の取扱量が減少。大型圧縮機、電池用材料、熱処理等の取扱量は増加。ハードディスク関連機器やPC部品等の取扱量は増加。液晶電子材料等の取扱量が減少。セグメントの売上高は、10.3%増の334億7,200万円。セグメント利益は前年同四半期に比べ大幅増の4億8,500万円。
溶剤セグメントでは、造船、建築鉄骨、建設機械向けの取扱量は堅調に推移。輸出関連でも韓国向けエネルギー案件を中心に堅調に推移。汎用溶接機の取扱量は減少。鉄骨溶接ロボットシステムの取扱量は堅調に推移。生産材料は溶媒原料を中心に横ばい。セグメントの売上高は、8.2%増の226億5,200万円。セグメント利益は77.1%増の1億4,900万円となった。